
先日、こんな記事を目にしました。
「物流値上げ」の背後にあるもの、トラックドライバーを苦しめたのは誰だったのか(一部、会員限定記事)
2年前にヤマト運輸が行った法人顧客に対する運賃一斉値上げ(ヤマトショック)以降、物流運賃が上昇傾向にあるとのこと。
今までの過当競争が原因で運賃を上げることが出来なかった業界にとっては、久しぶりの明るいニュースでした。
ここで最も気になるのは、現場のドライバーのお給料に反映されるのはいつなのか?
ってことですよね?
実際に運賃は上がっているのか。それがドライバーの給料に反映されているのか。
気になったので、岡山県の運送会社の担当者にいろいろと聞いてきました。
実際に運賃は上がっている
今回、電話にて話を聞けた運送会社は12社。
そのうち、以前と比較して実際に運賃が上がったと答えてくれたのは、9社。
また、荷主との付き合いがあるので運賃の上昇はまだ行っていないとの返答が3社。
運賃が下がったと答えた企業はありませんでした。
付き合いがあるから、運賃を据え置いている企業も、いずれ運賃アップの交渉を行う予定があるそうです。
ドライバーの賃金上昇はもうちょっと先の話?
では、その運賃が上昇した企業が、その分をドライバーの給与に反映させているかとの質問に対して。
反映させた…7社
反映させていない…2社
との結果となりました。
ほとんどの企業が賃金上昇を行ったようですが、一様に”若干の上昇”であるようです。
今後は運賃上昇に伴って賃金増加の傾向が続いていく可能性がありますが、大幅に給料が上がっていくのはもう少し先の話となるようです。
残業してでも稼ぎたい人にとっては給料ダウンも
そういった傾向が見られるなか、ドライバーへの給料の総支給額は減ってしまったという話を聞くことができました。
これは、ドライバーという職種が「走った分だけ給料は増える」といった、いわば歩合制であることが原因であるようです。
ただでさえ規制の多い運送業界では、ドライバーも走る時間が規制され、残業時間が短くなっていきます。
その分、支給される給料の総額は減ってしまうわけです。
こういった状況が改善されるため、今後も運賃の上昇を行っていく意思を一様に感じることができました。
給料の上昇、勤務時間の短縮を同時に行ってゆくためには運賃上昇は業界にとって避けれは通れない形となっているようです。
『適正な勤務時間で、給料は比較的高い』
業界全体がそういった状況を作ろうと頑張っているんだから、そんな未来は近く実現されるかもしれませんね!
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